Morozoff:
Demel:
今までのサロン・デュ・ショコラのフランスのショコラティエと比較すると,この辺は全然別物。
まず,モロゾフは,甘い。ミルクチョコ。同じ傾向は,ゴディヴァも同じで,やっぱりベルギーチョコって,こういうミルキー系だよね,という感じになる。とはいえ,やはりゴディヴァの方がモロゾフよりもおいしい。
日本人は,こういうミルクチョコが好きだという前提に立って,そういう消費者にあわせた商品作りをすると,こうなってくるのかもしれない。
これらに比べると,デメルはダーク。ラングドシャのような形のチョコで,ちゃんとおいしい。コーヒーのお供にいい感じだ。とはいえ,ヴァローナの産地チョコに比べると,酸味とか香りとかの個性はあまりないので,その辺を食べ慣れている人には,ちょっと物足りないかなぁ。
というように,サロン・デュ・ショコラのショコラティエが,側のチョコはとても薄くして,どのようなハーモニー・組み合わせを作り出すかで競っているのに対し,日本やベルギーのチョコは,側のチョコをメインにしてその甘さで勝負(悪くいうとチョコでごまかす),というので方向性が全然違う。サロン・デュ・ショコラの方は,神経を集中させて食べないと,そのすごさを理解できないのに対して,日本やベルギー系は,もうちょっとお手軽につまむことができる。
そうだとすると,サロン・デュ・ショコラ系は,食べて理解できる人が限られてくるわけで,人を選ぶチョコになる。