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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

Visiting Kyoto

第41回京の冬の旅 非公開文化財特別公開

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まずは,東寺の五重塔の初層からスタート。東寺は,京都の中では,比較的奈良的な雰囲気を持っているお寺で結構お気に入り。だけれども,時間がないので,今日は,五重塔の初層だけ見て,金堂・講堂はパス。普段は,正月三が日くらいしか公開していないところで,内部は密教的な派手さがよく残ってます。京都の塔で内部に入ったことがあるのは,@は八坂の塔(←当時,30年ぶり公開とか言ってたような記憶が)。

そのまま東寺で,小子房:

何でも,正月に行う天皇家関係の行事の際に,勅使等を迎える迎賓館の役割を果たすために,昭和の初めの頃にできたものらしい。新しい割にはそこそこ落ち着いてます。上の写真の門は,「蓮華門」というもので,国宝か重文になってるとか。ちなみに,この小子房と五重塔に関しては,ガイドが学生バイトさん。

そして,東寺のラストは観智院:

おそらく,今回見た特別公開の中では,一番よかったんぢゃないかと思われるのがここ。「五大の庭」はいかがなものとは思うけれど,四方正面の庭と,北側にある茶室はなかなか見物です。茶室は,わびが始まる前の時代の作りを残しているようで,他の茶室とはかなり違う。えらく太いナンテンの柱なんてのもありました。客殿(というか方丈?)もいい造り。

で,そのままバスに乗って東福寺へ:

まずは,龍吟庵。うーーーーむ。庭が.... 重森三玲さんですねぇ。方丈の例の市松模様の石庭はまぁ許容範囲なんだけれど,ここのはちょっと... 僕の許容範囲をオーバーしてる。色を使いすぎだ。悪い意味でモダンすぎますね。建築は,かなり古い様式を残していて好感を持てるだけに,もったいない。ちなみに,ここに渡る偃月橋は,紅葉で有名な通天橋よりもきれいかも。龍吟庵の後は,東司と浴室を観てから,京阪電車で四条へ。そこで,nyさん・mkさんとお昼を待ち合わせているのだ。

で,mkさんがセレクトしてくれたお店は,祇園の「うゑ柳」というお店。「夜が気合い入ってるから,お昼はあんまり気合い入らない方がいいです」と言っておいたのに,かなり気合いの入った京料理

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いやー,どれもこれもおいしかったです。多分,生まれて初めてちゃんとした京料理を食べたんぢゃないかと思う。ちょっと季節には早いんぢゃないかと思ったけれど筍料理が複数あったし,味付けもジャストですばらしい。最後のデザートは,カブのアイスクリームに,豆乳と味噌のタルト。意外に,意外に,これがおいしい。こういう組み合わせがあったんだと驚きます。

で,お昼を楽しんだ後,妙心寺へ。今回,大徳寺で公開されている聚光院と真珠庵は,以前に見たことがあるので,パス(ちなみにどっちもいいところです。特に,真珠庵の庭と聚光院の襖絵は必見)。ny/mkさんも着いてくる。で,まず,龍泉庵:

一言で言うと,見所ゼロ。2000年前後に描かれた襖絵が売り物らしいのですが,合わない。とにかく合わない。けばい。なぜに京都に来て,知床の羅臼岳の絵をみなきゃいけないのか。緑の色が悪い。ny/mkさんも酷評してました。さくっと済ませて,玉鳳院へ:

こちらは,龍泉庵に比べると落ち着いていてはるかにマシ。建築としては開山堂が面白い。京都にあっては,割と古めの禅宗様じゃないだろうか。開山堂の裏手に,武田家の墓と織田家の墓が並んでいるのには,nyさんが「離してあげればいいのにねぇ」。同感。

ここでタイムアップ。パンフレットによると,妙心寺でもう一つ残っている麟祥院は,よさそうな襖絵があるらしいので,龍泉庵を切ってそっちに行っていればよかった,とちょっと公開。

最後はmkさんとny研究室訪問をば。あっ,写真撮り忘れた。