デミオ購入者の45%がハイブリッド車も検討していました
というのは,どういう意味があるんだろうか?
A=ハイブリッドの購入を検討する
B=デミオを購入する
C=ヴィッツを購入する
D=フィットを購入する
...
といった事象があるとき,僕らが普通知りたいのは,P(B|A)だ。あるいは,それと同時に,P(C|A)やP(D|A)だ。でも,このCMが言っているのは,P(A|B)でしかない。もちろん,Bayesを使えば,P(A|B)の他に,P(A)とP(B)が分かれば,P(B|A)=(P(A|B)P(B))/P(A)で計算できるわけだけれども,デミオのシェアがおそらくそんなに高くないであろうこと(=P(B)が小さいであろうこと)を考えると,多分P(B|A)はたいして大きな数字ぢゃないんだろうなぁという推測が働く。だとすると,こういうCMはミスリーディングということになるんだろうか?
あるいはそうでなくて,この45%という数字は,P(B|A)を推測させるために出しているんぢゃなくて,「デミオを買った人のなかに,エコconsciousな人が45%もいます」というイメージを与えたいんだろうか?
でも,この45%の人は,エコよりも価格を重視するという効用関数を持っていたことになるから,そういうイメージを与えることになるかは,ちょっと怪しい。はたまた逆に,「55%の人は,エコについて全然考えずにデミオを買いました」という印象を与えるかもしれない。
というわけで,結局よう分からんなぁ,といった感じ。