賣茶翁で,栗蒸し羊羹と栗きんとんをげっつ:
栗きんとんの断面はこちら:
栗きんとんがすばらしい。使っている栗の甘露煮が,時間をかけてじっくり蜜をしみこませた感じで,芯まで均等にほっくりしていて砂糖がほのかにしみこんでいるにもかかわらず,栗の味が強くしっかりと残っている。
岩泉とか中津川の栗きんとん(栗絞り)のように,全体が栗というわけではなく,断面を見てわかるように,内部は漉し餡だけど,この漉し餡が上品に作られているので,栗の味とバッティングせずに甘さで支える感じになっている。
賣茶翁のお菓子の中では,やや高めの値段がついているのだけれど,それも納得のでき。
栗蒸し羊羹は,蒸し羊羹なだけあって,寒天系ではなく,ややもっちりとした小麦粉系。もっとも,ういろうや美濃忠ほどもちもちっしているわけではなく,それらに比べると水分が少なめで堅めの仕上がり。これくらいの堅さの方が,確かに栗の堅さにはあうような気がする。これもいい。