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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

pencil or ink?

テストの答案の筆記用具に,ボールペンとか万年筆みたいなものを指定するか,それとも,鉛筆・シャーペンもOKにするか。

学生さんからは割と,「鉛筆・シャーペンもOKにして」というリクエストが来ることが多いんだけど,それってどんなもんだろーか。

少なくとも,僕自身の経験から言うと,学部生(高校生じゃなくて大学生)の頃から,授業中のノートも試験も全部ボールペンor万年筆だけど,その方がかえっていい気がする。こういったので書くことのメリットは,まずもって

- 「消せない」ということから,書き始める前にしっかりと文章の構成を確定してから書き始めることになり,文章が一貫したものになってブレが起こりにくい

ということ。逆に,鉛筆・シャーペンで「消せるから」と思って,しっかりとした構成をせずに書き始めると,書いている途中で考えが変わってあれこれ消したり加筆したりする羽目になり,論理の錯綜した分かりにくい文章になる蓋然性が高くなる。

にもかかわらず,ちょっと矛盾するようだけれど,実は

- 間違ったときに修正するのは,鉛筆・シャーペンだと消しゴムでごしごししなければいけないが,インクの場合は二重線ばさっと引くだけなので,圧倒的に早い

なんていうメリットもあったりする。さらに追加的に,

- 鉛筆・シャーペンよりも,最近のボールペンの方が,なめらかに書けて疲れが少ない

- 読み手にとっても,筆圧の差に左右されず,平均的に濃く出るので読みやすい

というメリットもある。

だから,インクで書いた方がいいのにねぇ,と思うのだけれど。「間違っても消しゴムで消せる」なんて甘っちょろい考えは,スピード・手際の良さが効いてくるテストやノート取りの場においては止めた方が本人のためじゃないかと思うわけです。

あ,でも,もちろん,じっくり時間をかけて長い文章を書くペーパーの場合は,別ね。