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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

spin-off

旬刊商事法務10月25日号の太田せんせの「スピン・オフとスプリット・オフ〔上〕-成長戦略としての積極的活用に向けて-」を読んでいて思ったのだけれど。

どうやら,太田せせの筋(といっても,下を見てないので,ひょっとするとこの後に大展開があるのかもしれないけれど)は,スピンオフが,USでは盛んに使われているのに対して,日本ではあんまり使われてない理由は,税法と金商法が原因だ,ということっぽい。

でも,太田せんせが書いているように,USでスピンオフがメインに使われている理由が,conglomerate discountの解消にあるのだとしたら,同じニーズが日本にあってもよくて,税制上のコストがあっても,それを上回るconglomerate discount解消のベネフィットがあれば,日本でも,スピンオフをすることは,合理的になる。

にもかかわらず,日本ではスピンオフが全く行われないのだとしたら,日本では,conglomerate discountの解消がベネフィットだと感じられていない,もうちょっと言うと,経営者のエージェンシー問題が当然のように存在しているんだ,ってことを,太田せんせは暗黙のうちに主張したいのかしらん。――ちょうど,数年前にNECの親子上場が批判されていたように。