朝ご飯は,今まで同じようにマーケットに行ってみる。が,このマーケット,ローカルな人の食材ばかりで,座って食べる簡易食堂みたいなところが全然ない。市場の外側には,Phimaiでも食べた小麦粉の練ったのを揚げたスナックを売ってたけど,あれを朝食にする気はあんまりしないなぁ。市場の反対側の端の方に1軒だけ小さな大衆食堂を見つける。他のところで,バナナの葉に包んだ蒸し物(5個で20B)をげっつしておいた上で,カオマンガイの揚げ物バージョンをもらう(20B)。
カオマンガイは,ChicagoにいたときにI-Houseでも作ったことあるので,味の予想はつく。蒸し物は,カップ状のものの方は,あたかも柚餅子のようなもちもちっとした食感の甘いお菓子。これに対し,三角錐状のものの方は,ココナツの蒸したので,中心に魚肉のほぐしたものが入ってる。こちらは塩味が付いていて,お菓子というよりは食事系か(→「お前の場合はケーキでも食事になるだろー」という突っ込みはなしね)。
Lopburiの町は,Phimaiに似て市街全体が遺跡のようになっているため,あちこちの街角に遺跡がある。有料の目玉の遺跡は,朝8時とか8時30分とかにならないと開かないので,それまでは,そういった小規模な遺跡を散歩して回ってみる(LPにも歩き方にも乗ってないけれど,インフォメーションでもらえる地図には全部載っている)。でも,そういう「遺跡」は,タイ文化庁が遺跡宣言をしていても,地元民が半分ゴミ捨て場に使っているような場所もあったりする。
で,まずは,旧市街の入り口に3つの塔が並んでいる,Prang Sam Yotに入ってみる(30B)。柵に入らなくても,外からでも見えるじゃないかという説もあるけれど,せっかく来たんだし。この遺跡の名前は,そのまんま。prangはクメールの仏塔だし,samはタイ語で数字の「3」。朝日に照らされた3連のprangは壮観ではあるものの,細かい彫刻はさほど復元されているわけではない。他の遺跡もそうだけど,クメールの遺跡はsand stoneで出来ているため,雨水や人力による浸食に対して非常にもろい。この国のクメール遺跡が,修復をしないと見れたものではないことが多いのは,そういう要因も多いんじゃないかと思う。
Prang Sam Yotに入るときに,受付で,「猿よけだ」といって棒きれを渡されるんだけど,確かに,これを持ってないと猿がこっちに突っかかってくる。しかも,入ってしばらくすると,San Phra Kaanの方から猿の大群が移動してきて,遺跡は猿に埋め尽くされてしまったorz うーむ。
続いて今度は,ここLopburiに宮殿があった時代に外交使節の宿泊所として使用されていた,Chao Phraya Wichayen Houseに行ってみる(30B)。ここの建物は,基本的にタイ式じゃなくて洋風に建てられているので,崩れて壁しか残っていない今では,あんまり見所はない。
念のため,昨日行ったNarai Ratchaniwet Palaceが空いてないか確認してみたけれど,きちんと月曜日で閉まってるorz ただし,宮殿の外側のブロックは見て回れる。
最後に,小さな仏教美術館Hoe So Phon Sin Museumの併設されたWat Choengthaに立ち寄ってから,マーケットに戻って,車内で食べるお昼用のナマズの焼き物(25B)と南瓜のスイーツ(サンカヤー・ファクトン,25B)をげっつ。この南瓜のスイーツは,南瓜の内部をくりぬいてプリンを詰めたもの。プリンは,南瓜プリンでなくて普通のプリン。南瓜自体は,日本の南瓜というよりはUSのpumpkinに似ていて,水っぽくて味のないタイプ。やっぱり日本の野菜や果物って,どれも改良が進んでるんだなぁ,と実感。
ついでにパイナップルのカットをげっつして(10B)食べ歩き。
ホテルに戻ってチェックアウトしてから,国鉄でBangkokへ向かう。午前11時4分発ということだけれど,今回も5分遅れでやってきて,BangkokのHualamphong駅まで3時間(到着14時05分)・28B(安っ!)のローカル3等。
車窓を見ていて気づいたのだけれど,Arin and Townsendが,"semi-arid"と書いていたイサーンと違って,"fertile"と表現されていたこのチャオプラヤ流域では,乾季であるにもかかわらず水田で稲作が行われている。なるほど,あの二人はこのvariationを使ってidentificationしたんだねぇ,と納得。
ほぼ1週間ぶりにBangkokに戻ってきたら,小雨がぱらついてる。乾季なのに... Hualamphong駅は,地べたに座り込んだムスリム集団がやたら多くてびっくり。イサーンではムスリムは全然見なかった。これって,インドネシアが近いからなのか,それとも単にBangkokが国際都市だからなのか。駅の中では,バックパックを担いだ外国人と見るや"May I help you?"と声をかけてくる詐欺師どもがたくさんいます。でも,スリとかの危険はあんまり感じなかった。
宿をどこにしようかと列車の中で考えてたけど,取りあえず有名な「カオサン通り」に行ってみることにする。駅舎を出てすぐ左から,やってきた53番のバスに飛び乗ってみる(7B)。ところが,これが大誤算。とにかく大渋滞で,全然前に進まない。しかも,排ガスがすごくて空気が悪い。マスクをしたり,口と鼻にハンカチを当ててる人の多いことよ。メキシコシティ(DF)やリマでももっとマシだったような気がする... 運転が乱暴で,やたらと無駄にアクセルを踏み込むのが状況を悪化させている。地図の上からではカオサン通りまで大した距離でもないのに,バスは1時間30分もかかってようやくカオサンに到着。この時点で早くもBangkokに嫌気がさし始めてます(初日は深夜到着だったので,道はどこも渋滞していなかった)。
宿は,150Bと安い(←首都なのにこの安さはおかしい)A.T. Guesthouseというところに行ってみる。見せてもらった部屋は,独房より狭い部屋で,さすがに安いだけあるなーという感じだったけど,まぁどうせ1日だけだし,探し回るのも面倒だし,というのでここにしてしまう。この狭さなら,シングルよりドミトリーの方がまだ開放的でいいなぁ。すぐに荷物を置いて,ショッピング街にお土産を買い出しにゴー。Siam square方面へは,15番のバスを使えばいいという情報を元に,カオサンから乗り込む(7B)。このバスも,再び大渋滞に巻き込まれて,大した距離でもないのに1時間以上してやっとSiam Squareに到着。
まずは,歩き方に載っていた,Mango Tangoというお店にいって,マンゴー尽くしのMango Tangoというのを食してみる(100B)。マンゴーアイス・マンゴープリン・カットマンゴー。んー,甘みと酸味がいまいち足りないなぁ。これならおそらく,宮崎マンゴーの方が甘みが強いし(ただしお値段は比較にならない),僕がChicagoのHyde Parkで自作したマンゴームースの方がおいしいような気がする。
続いてお土産を買うために,東急の食品売り場へ。が,地下1階に行こうとしたら,地下1階が存在しない。聞いたら,食品売り場は最上階にあるとのこと。おぉ。マーケティング理論上は,食品売り場は,最上階か一番下の階に置く,ということはよく知られているけれど,実際に最上階に食品売り場があるのは初体験。確か,台北の三越も食品売り場は地下だったような記憶があるけれど... で,食品売り場に行くと,買って帰りたい食材だらけで困る。要は,タイ旅行で食べたものを自宅に帰ってから自分で再現したいので,こっちで使った(そして,日本(仙台)では手に入りにくい)食材を集めるのが,ここに来た目的。さんざん迷ったあげく,「超級」ジャスミンライス5kg,もち米1kg,赤いもち米0.5kg,ココナツ糖(←初耳なので実験),タマリンド,ドリアン,乾燥マンゴー,カレーペーストいろいろ,ナンプラー,味露(←何だろ...)などをげっつ。計算してみると,これだけで8-9kgくらいあるはずだけれど,帰りのcheck-in luggageの重量制限に引っかからないかちょっと不安。ドリアンは,帰国してから,誰かの研究室に「タイお土産ですよ~♪」と言いながら押しかけて,そこで開封して置いて帰るため。ぐふふふふふ(*)
さて,帰ろうとして15番のバスを捕まえようとするけれど,なかなか来ない。45分もしてやっと来る。どうも運行頻度が低いらしい。さらに,帰りも渋滞に捕まって,カオサンに帰り着いたのは午後9時過ぎ(7B)。夕食をとろうと周囲を歩き回ってみるけれど,レストラン(どこもほぼ満席)ばかりで屋台がない。カオサンの向かいのお寺の裏側に屋台があったので,入ってみる。グリーンカレー(30B)・ヤム・ウンセン(40B)・水(15B)をげっつ。
ちょっといまいちな感じ。グリーンカレーは,塩と砂糖が多すぎで,うま味がない。ヤム・ウンセンは殺人的な激辛orz 辛くしないで(マイペット)って言っておいたのに... なんとゆうか,この辺の屋台は,カオサンに集まる外国人向けで,タイ人向けでないから,あんまりおいしくない。不当に高いし。これならちゃんとしたレストランに行った方がよさそう。ただし,屋台でさえも英語が通じてしまうところはお気楽ではある。
(*) ドリアン被害者になったのは,しみずさんであった。学部期末試験の成績の打ち合わせのためにわざわざ相手の研究室に押しかけていって,問答無用で,袋を開封してしまう!
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ところが,におわなーい。おーまいがっ! 乾燥チップスになっていて,臭みを取り除いてあったらしいorz
むむむむむ,次はもっと生度の高いものをげっつしてこなければ.,...