授業で取り上げてみたペーパー:
Raymond Fisman and Edward Miguel (JPE 2007)Corruption, Norms, and Legal Enforcement: Evidence from Diplomatic Parking Tickets
外交官には訴追免除特権があるけれど,国連に派遣されてる外交官も,同じく,罪を犯しても訴追されない。じゃあ,NYの国連本部に派遣されてる外交官たちは,NYの駐車禁止ルールを守っているんだろうか?
サンクションがないと,人間はどう行動するんだろーか?というのだけれど,結果はこの通り:
なんとどの国の外交官かで,違反切符を切られる回数が全然違う! このグラフ,横軸が「腐敗インデックス」で,国際政治で使われてる,その国の腐敗度を表す指標。縦軸が,国連外交官一人あたりの違反切符数。日本(JPN)は,横軸-1のちょっと左上で,まじめです。うん,そういう気がする(そして,日本がfitted lineの下に来るのに,フランスとかスペインとかイタリアはfitted lineの上)。右上方面には,アフリカの国々が並んでて,これもそういう気がする。クウェートがやや意外な位置。
何でこういう形になるのか,についてはいろんな仮説が立てられそうで面白い。
実は,State of NYは,2002年10月に法を変更して,外交官といえども3回違反切符を滞納したら,外交官ナンバープレート没収という法改正をしてます。それと同時に,ヒラリー・クリントンも連邦法改正をしてる(罰金額の110%を当該外交官の出身国へのODAから控除)んですが,その結果が↓
こちらはほぼ予想通りで,「サンクションは偉大なり」。この2002年10月以後も,variationの幅は小さくなったものの,cross-countryの違いは維持されてます。
ちなみに,昨晩は,久々にfrancesca訪問。パスタは,スープはポワロ,パスタは,自家製チーズ+胡椒(胡椒のアクセントが面白い)とホタルイカ+空豆(イカの旨みでなんか和風チック)。メインのサクラマスが,生まれて初めて食べたけれど絶品。ドルチェは,パンナコッタ+ミントシャーベットに,メロンとイチゴのソースで,これもよし。
(...写真なくてゴメン)
写真の代わりに,も一つちなみに。BGMにかけたりするBrandenburg,僕の手持ちCDは「最速」と言われるこれなので,久々に他の人の演奏
を聞いてみたところ,「おせー」と思ってしまいました。チェックしてみたら,ゲーベルの3番第3楽章は3:55で,↑は4:38。この短い曲で違いすぎや....