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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

100 ans de Paris

Street Spirit (by Radiohead)

芸術都市パリの100年展――ルノワール,セザンヌ,ユトリロの生きた街1830-1930に行ってきました。

今期開催の展覧会の中だと,ベストじゃないだろうか。モディリアーニ展が,単一の画家のものなので,どうしても単調になりがちなのに対し,こっちは,筆致もスタイルもどんどん変わっていくので,見ていて楽しい。

東京都美術館での配置だと,LBに配置された1部が,都市としてのパリで,LB後半から1Fにかけてからの2部から4部が,パリに住む人,2Fの5部がパリ郊外。展覧会のタイトルは,まさに「釣り」で,そこに掲げてある3人よりもむしろ,都市としてのパリ自体が対象になっているんだけれど,特にこの1部がいい。↑のStreet Spirit(←最高のMVの一つじゃないだろーか)1のようなモノクロっぽい枯れた感じのから,テクノロジーの最先端(当時)の生き生きとしたのまで,いろいろ。ユトリロ2枚もここにある。意外に良かったのが,シニャック。点描(Chicago人に点描と言ったらこれだけど)なんだけど,そんなにもろに分割しきっておらず,粗めなのがいい感じ。

2部以降では,お気に入りのecole de Parisの画家たちがちょこちょこ来ていたので,だいぶ楽しめた。すごく癖のあるヴァラドンユトリロの母)なんて久々に見た気がする。でも,モローは苦手っす...

途中に,美術館の配置を示したパリ市街図があったけど,パリ滞在組の同僚たちが,「日本の観光客は,ガイドブックに載ってないから全然こないんだけど,フランス人と友達になると,教えてもらえるすごくいい美術館があるんだよねー」と口々に語るのは,その中にあったんだろうか?