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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

pricing options

くぼさんブログへの解題:

新株予約権の場合、たとえオプション評価モデルに基づけば安価に発行されているとしても、行使価額が行使期間における株価と近似していれば、既存株式の経済的価値の希釈は起こりません。

この部分がおかしいわけだけれども。

要するに,オプションの公正価値=オプション価格という人たちは,オプション価格より安価に発行されたら,後に権利行使されようとされまいと,その時点で既存株主が損害を受けていると考えているんだろう,と思われるわけです。あまり正確な言い方ではないけれど,「将来行使されて利益を得られる可能性」を現在価値に割り引いて考慮しているわけ。

ちなみに,オプションと言えば,なぜ未だにBlack-Scholesが大手を振って歩いているのか,よく分からない。エクセル使う手抜きな人たちがBS使うのは理解できるけれど,森さんの法学教室の解説記事でも真正面から書かれていたのにはちょっとびっくり。日本で使われている普通の新株予約権は,ヨーロピアンじゃなくてアメリカンなので,BSでは計算できないはず。多項モデルでモンテカルロするのが普通のような気がする。

って,さすがに,エクセルでモンテカルロはできないよねぇ?