以前のインテリジェンス高裁決定についてのエントリへの捕捉。言われて気付いたorz そーいえばーだ。
例の
α値(定数項)を含まないものが,最も決定係数およびt値が高く
という部分なんだけど。
without interceptのモデルについては,RやStataなんかは,centered R^2じゃなくてuncentered R^2を返す(Rについてはたとえばここを参照)。
ということは,ひょっとすると,R^2の値が変になっているのは,統計パッケージが報告するR^2の意味を理解しないままに,異なる根拠に基づいて異なる仕方で計算された数値を比較してしまった意見書作成者のダメダメさ(さすがに裁判所にそれを評価する能力を要求するのは厳しいだろう)によるのかもしれない。
まぁ,この意見書がどの統計パッケージを使って計算していたのかを明らかにしてもらって,かつ,元データを出してもらって再計算してみないと,本当のところは分からないので,何とも言えないのだけれども。
※ ちなみに,言われるまで気づかなかったのは,without interceptのモデルなんて,普通であればまず使わないものなので,忘れていたから。まぁ,そんな特殊なモデルを平然と持ち出してしまうところが,この意見書と裁判所の実証のセンスのなさを再び示しているんだよねぇ。