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~ヘタレ研究者は今日も逝く~

toughness

ICPSRの授業がどれくらい難しいかというのを比較すると,どうなるか。

まず,今までに取ったことのあるeconometrics系の授業をきつかった順に並べてみると:

Heckman >>>>>>>>>>>>> Hansen >> LaLonde = Schennach >> Yamaguchi >>> GSB (MBA)

になる。じむたん,うはwwwwww

この図に,今取っているAdvanced MLEとSiEMを当てはめてみると

Advanced MLE = LaLonde

SiEM = Yamaguchi

くらいかな,という感じです。Advanced MLE(こういうタイトルを付けておきながら,前半のTSCSのパートは,MLEというよりはむしろAdvanced LSな授業だったり...。後半のSurvivalのパートはMLEでないとさすがにestimation難しそうだけど)は,自称「ICPSR summer programで一番難しい授業」のくせに,せいぜいこの程度です。うーむ,Chicago Econ強し。

SiEMも,ICPSRの授業の区分けでは,Track I(入門)/II(中級)/III(上級)とあるうちの,確かTrack IIIに入っていたはずなんですが,やけにぬるい。instructorがSociの人のためか,数学的にやたらぬるいです(この辺は,Yamaguchiと似たところがあるかも)。授業取る前は,「SiEMなんだからGMMあたりでばりばり行くのかなー」と予想していたのですが,授業ではなんと,手動で(!)原始的なmethod of momentsをちまちまとやってます。例えば,これが最初の宿題への僕の回答ですが,ただひたすらにめんどいorz(←どっかで計算ミスってるかも...)というわけで,SiEMの授業は,微妙に息抜きの時間になりつつあったりする。

もっとも,授業のレベルはそんなに高くはないと言っても,work loadが結構あります。平均reading assignmentが,毎日,どちらもペーパー3本くらいずつ(計6本)。どちらも週2のペースで宿題が出るので,毎週宿題4本(SiEMは難しくないが面倒くさい)。夕方のBlalock Lectureなんかも取っているので,睡眠時間が微妙に減少中だったりします。optional readingまで手を出す余裕はなかなか出てこないなぁ。

とはいえ,予習のreading assignmentも,いつも読んでいるようなEcon系のものではなくてPoliSci系にやたらと偏る(といってもapplicationというよりはmethodology中心)ことになって,これはこれで普段と感覚が違って新鮮でなかなか楽しいです(←新しいものをお勉強しているときはたいてい楽しい)。

違うところはいろいろあるのだけれど,まずどこが違うかというと,dependent variablesが違う。つまり,Econの場合には,一番興味があるのは人間の行動なので,dvは,個人の行動に関する何かしらの指標になる(←Chicagoにはmacroeconomicsは存在しないので...)ことが多い。これに対して,PoliSciの場合には,政治体制とか政府の行動とかがdvになることが多い。もちろん,これは絶対ではなくて,分布の傾向にすぎないので,例外はいくらでもあります。例えば,例の安保理議席の値段とか(そういえば,僕のパブコメ民商ペーパーは,どちらかといえばEconというよりはPoliSciだな...)。

もう一つは,Econやpolich evaluation系だと,何かしらexogenous shockを探そうとしてしまうことが多いけれども(特にreduced form系の人は),PoliSciの人はその辺が比較的ナイーヴで,素直にregressionしているように見えること。まぁ,こうなる理由は想像できないでもない。多分,Econの場合には人間行動一般が興味の対象であるのに対し,PoliSciの場合には対象が政治行動という狭い分野に限られてしまうから,exogenous shockの探しようがないんじゃないだろーか。